
はじめに
「SE(ソリューションエンジニア)は技術の人」「営業はお客様との窓口」。そんな役割分担が未だに根強い現場も多いのではないでしょうか?
しかし、提案の質を左右するのは、SEがどれだけ“商談に巻き込まれているか”であることが増えています。
そしてこの「巻き込まれる力」、実は自分次第で育てられるスキルなのです。
本記事では、SEが営業から信頼され、一緒に価値ある提案を作るための「巻き込み力の鍛え方」について解説します。
1. 巻き込み力とは何か?
営業視点で見る「頼れるSE」とは
営業が「このSEと一緒に提案をしたい」と思うのはこんな人です。
頼れるSEの特徴 | 頼れないSEの特徴 |
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お客様の課題を営業と一緒に考える | 技術的な質問にしか反応しない |
商談のゴールを理解している | 自分のタスクしか見ていない |
資料の構成から関わってくれる | 言われた通りに作るだけ |
2. SEが巻き込まれるには「主体性」と「構造力」が必要
主体性:任されるのを待たない
「◯◯さん、この資料お願いできますか?」
と頼まれるまで動かないのでは、信頼は築けません。
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ゴールは何か?
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なぜこの資料が必要なのか?
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お客様が気にしているのはどこか?
こうした商談の背景を自ら聞きに行く姿勢が、「頼られるSE」の第一歩です。
構造力:ミーティングや提案を“地図化”する
巻き込まれるためには、議論や提案の全体像を理解し、他人に共有できる構造力が求められます。
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この商談の勝ち筋は何か?
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どのフェーズでSEが価値を出せるのか?
3. 営業とSEの間に「共通言語」を持つことの重要性
提案における“ズレ”は、多くの場合コミュニケーションギャップから生まれます。
そのズレを防ぐには、営業とSEの間に共通の思考フレームが必要です。
例:商談で使える共通フレーム
フレーム名 | 内容 | SEの活用方法 |
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課題-解決-効果 | お客様の課題 → 提案する解決策 → 想定効果 | 技術提案をこの構造で語る |
Who-What-How | 誰に・何を・どう届けるか | システム構成をビジネス言語に翻訳する |
まとめ:巻き込まれるSEは、選ばれるSEになる
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巻き込まれるSEは、「任されるSE」から「選ばれるSE」へ成長します。
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主体性を持ち、構造的に会話できることが、営業との信頼関係を築きます。