
はじめに:「ちゃんとやってるのに、報われない」と感じたことはありませんか?
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「自分なりに努力しているのに、周りの評価が低い」
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「成果を出しているつもりなのに、上司に伝わっていない」
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「同期と比べて、自分だけ評価が伸び悩んでいる」
社会人として数年が経つと、「評価」と「実力」が一致しないように感じる瞬間が訪れることがあります。
実はこのズレ、「見せ方」や「伝え方」「相手視点の設計」によるものかもしれません。
今回は「なぜ頑張りが評価に結びつかないのか?」を構造的に紐解き、明日からできる3つの対策をご紹介します。
1. 評価基準を“自分視点”で決めていないか?
● 頑張り=評価、ではない理由
まず知っておくべきは、「努力の量」は評価に直結しないという現実です。
評価されるのは「成果」と「貢献」──しかも、上司の視点での成果です。
【図1:自分と上司の評価軸のズレ例】
項目 | 自分が重視していること | 上司が重視していること |
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資料の完成度 | デザインや細部までのこだわり | 納期・スピード |
会議での発言 | 正確さ・ミスのない意見 | 意見の数・積極性 |
日常業務 | 丁寧にこなすこと | チームへの波及効果 |
Point:自分が「頑張っている」と思うことと、上司が「評価する対象」が一致しているかを再確認しましょう。
2. 成果が「見えない」ままになっていないか?
● 成果は、見せて初めて評価される
評価されない理由の多くは、「成果が伝わっていない」ことです。
よくあるのが、完成物だけを提出し、背景や工夫点を説明していないパターン。
【表1:報告内容で変わる上司の認識】
報告スタイル | 上司の受け取り方 | 評価されやすさ |
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成果物だけ提出 | 「ふつうにこなしたのかな」 | 低い |
工夫や課題点を共有 | 「自分で考えて改善してる!」 | 高い |
意図+影響を説明 | 「チームの成果にもつながったな」 | 非常に高い |
Point:提出時には「背景・工夫・影響」をセットで伝えると、評価がグッと上がります。
3. フィードバックの“取り方”が受け身すぎないか?
● 自分の強みや課題を、自分で言語化できていますか?
評価を上げるには、「フィードバックを受ける」だけでなく、「自ら取りにいく」姿勢が大切です。
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「最近、自分のアウトプットはどう見えていますか?」
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「もっと貢献するためには、どこを伸ばすべきでしょうか?」
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「〇〇の案件について、改善できるポイントはありますか?」
こうした質問ができる人は、“自己改善意欲”も評価ポイントとして見られやすいのです。
【図2:フィードバックを成長に変えるサイクル】
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アウトプット後にフィードバックを求める
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指摘を“整理・内省”する
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次の業務に反映する → 再度確認する
このサイクルを回すだけで、「あの人、ちゃんと改善してるな」という印象が積み上がります。
まとめ:評価されないのは、努力不足ではない
評価されないのは、「努力が足りない」わけではありません。
伝わっていない・ズレている・拾いにいけていないことが主な理由です。
今日からできる見直しポイント:
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自分と上司の“評価軸”を揃える
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成果の「背景・工夫・影響」を伝える
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フィードバックを“自ら”取りにいく