
はじめに:「英語、話せたほうがいいけど…」の正体
「英語が苦手でグローバルな仕事は無理だと思っている」
「TOEICの点数を上げないとキャリアが閉ざされる気がする」
こうした不安を感じている方は、学生・社会人問わずとても多いです。
でも、実際のビジネスの現場では、「英語ができる=バリバリ会話ができること」とは限りません。
この記事では、「どの程度の英語力があれば“仕事ができる”と言えるのか?」について、業界・職種別に整理しながら、英語コンプレックスに振り回されない考え方を提案します。
英語力が必要かどうかは、仕事の“種類”で分かれる
英語が必要とされるレベルは、職種や企業の業務内容によって大きく異なります。以下の図をご覧ください。
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海外営業 → 会話・読み書きともに高
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外資経理 → 書類対応(読み書き)重視
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日系メーカー開発 → 技術文献の読解メイン
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ベンチャーCS → チャット・メールが中心(会話ほぼ不要)
「英語が話せる」って、どのレベルを指すの?
「英語ができる」と一口に言っても、人によってイメージはバラバラです。
以下の表で整理してみましょう。
レベル | できること | 典型的な仕事例 |
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レベル1 | メールで定型的なやりとりができる | 海外との在庫確認、発注業務 |
レベル2 | ミーティングで簡単な報告ができる | 海外支社との月例報告 |
レベル3 | 交渉やトラブル対応ができる | 海外顧客との折衝、契約関連 |
レベル4 | 同時通訳レベルでの意思疎通 | エグゼクティブの通訳や記者会見対応 |
💡ほとんどのビジネス英語の現場は、レベル1〜2で十分対応可能なケースが多いのが実情です。
「英語ができなくて困る人」と「英語なしでも活躍できる人」の違い
英語力よりも問われるのは、情報処理力と伝達力です。
英語ができなくて困る人 | 英語がなくても活躍できる人 |
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自分で調べずすぐに聞く | 英語を翻訳ツールで読みこなせる |
会話だけで解決しようとする | チャットやメールで論理的に伝えられる |
なんとなくの理解で進める | 意図を明文化して確認を取る |
英語に頼らず「伝わる力」を磨くには?
1. 英語の読み書きはツールで補う
DeepLやGrammarlyなど、今や無料の高性能ツールが豊富にあります。
目的が「正しく伝えること」であれば、翻訳品質の高さ+自分の構成力が鍵です。
2. “伝える筋道”を日本語で固める
英語にする前に、「伝えたいことの論理」が自分の中で整理されていないケースが多数。
1:1の壁打ちで伝え方そのものを言語化する力を鍛える必要があります。
まとめ:英語力に縛られないキャリアを築くために
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英語が話せなくても、仕事はできる。ただし伝える力・理解する力は不可欠。
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多くのビジネス英語は「翻訳+構造化」で十分カバー可能。
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自分に必要なレベルと、そのための対策を冷静に見極めよう。